東広島の丘に建つ、このユニークなコーヒー店は、お化け屋敷や奇妙な所が好きな人に是非行ってほしい場所です。

「伴天連」という、このコーヒーショップの名前は、ポルトガルの「パドレ(神父)」という音に由来した、カトリックの宣教師という意味の日本語です。しかしながら、このコーヒー店の駐車場に来ると、お寺に来たのかと思ってしまうような雰囲気ですが、「どうやら、この伴天連は何かが変だ」ということに、すぐに気付くはずです。




柱の上に置かれた丸坊主のマネキンの生首が、こちらを見下ろし、大きな提灯が入口にかけられています。
三途の川には、奇妙なフィギュアが岩に飾られ、そこから水が流れています。
「Welcome to Bateren (ようこそ伴天連へ)」と書かれた看板の横で骸骨が手を振っています。

しかし、ここからが本番です。細い道を注意深くたどっていくと、入口に近づくにつれ、うす暗くなっていきます。
そして脈拍が早くなっている自分に、思わず苦笑いしてしまいます。
きしむドアを押しあけると、チェーンがジャラジャラと鳴り、どんどん暗闇へと入り込んでいきます。
床を足で探るように歩くと、奥から「いらっしゃいませ」という声が、暗がりから聞こえてきます。



カウンター席に座る頃には、暗闇にも目が慣れ始め、奇妙な様子、奇妙な物が見えてきます。
骸骨、瓶に入った蛇(カフェの周辺の丘で捕かまえたそうです)、猿の頭と爬虫類の手がついたウサギのぬいぐるみ、マネキンの頭、とにかく、沢山のマネキンの頭があるのです。
想像力を働かせ、長年かけて色々なものを集め、この伴天連を作り上げてきたのは、現在のマスターのご両親。



マスターは、伴天連のメニューを説明してくれますが、紅茶、コーヒー、ソフトドリンク、シンプルな喫茶店メニュー、「ホットケーキ(パンケーキ)」と、「ミックスサンドイッチ」、「卵、ハム、サラダ付きトースト」だけなので、説明に、さほど時間はかかりません。
フローズン・コーヒー、カフェオレ、ココア、ストロベリーミルクは、「ALL 600円」と示したいところ、スペルを間違えて「OLL 600円」。
それ以外は、全品500円(ドリンクと食事メニューのセットならば、100円引き)。
ブラッディー・ジュース(血のジュース)などの特別ドリンクは、人気が無いこともあり、メニューからはずしてしまったと、マスターが申し訳なさそうに話してくれました。
伴天連では、賞を取るような料理は出てきませんが、無難な料金で食事ができます。




また、マスターが、特にユニークな飾りや骨とう品についても説明してくれます。
馬のペニスでできた杖が私の後ろにぶら下がっており、未知の動物の石化した手だけが、束で上から吊られていました。
また、プラスチックの手が、木製の男根のまわりにしっかりとまとわりつき、何なのか分からない萎縮した頭が、カウンターの向こうから私を見つめています。
そして、この店の創始者お気に入り「猿の頭がついたウサギ」も、ここにありました。この店では、お客を驚かせる、ちょっとした仕掛けがあるのですが、ここでは、あえてネタばらしはしないでおきます。実際、この店に行って、気味悪がって、楽しんでください。




どうやら伴天連は、日帰りデートを楽しむカップルに人気の場所のようです。
若い女性たちは、怖がって連れの男性にしがみつくのだと、マスターは微笑みながら話してくれました。
メニューも限られており、行きにくい場所にあるため、伴天連に再々行くことは無いかもしれません。
しかし、このような体験型「エログロ」は、一度は行ってみるべき店であり、奇妙な日本の一面を見てみたいビジターには、とても良い場所と言えるでしょう。


インフォメーション