今月から10月まで計4回、広島県立美術館にて、広島を訪れる外国人観光客向けに広島神楽のステージがある。
鑑賞料は500円とリーズナブルで、外国人観光客に広島の伝統芸能を気軽に楽しんでもらおうと、広島県とRCC文化センターが企画し、今年初めて開催されたものだ。
外国人にもストーリーが分かるように、舞台袖に英語字幕スクリーンも用意されている。



日本人である筆者からすれば、日本人でさえも知らない人がいる地元の伝統芸能が海外ではどのように受け入れられるのか不安だった。
能でもなく、歌舞伎でもなく、ではこれは何なのだと。

8月12日(土)、記念すべき第一回目の演目は「滝夜叉姫」で、満席となり大盛況に終わった。



壇上へ登場する出演者が出てくる度に、会場は大盛り上がり。
神楽を幼少期から見てきた私たちにとっては当たり前のことでも、初めて観る衣装、太鼓の音、昔から伝わるストーリー全てが新鮮なのだ。



美しい女性が、バッと鬼に変わる瞬間は一番の盛り上がりを見せたが、
私たちが彼らからリアクションを期待していた、あの一瞬にして衣装がバッと変わる瞬間は、何も起きなかった。
何故なら、まさに「目にも止まらぬ速さ」 だったから、誰も気づかなかったのだ。
地元民からすれば、予期せぬところで盛り上がりをみせる会場は新鮮で楽しかった。



公演後は、質疑応答の場が設けられ、次々と手が上がった。

Q.普段どれくらい練習していますか?
A.神楽団は主に10代〜40代で構成されていますが、いわゆるプロではないため、学業や仕事を終え、週2〜3回の練習です。

Q.こちらの目が回りそうなほど回っていましたが、何か特別なスキルが必要ですか?
A.企業秘密です。(会場笑い)

Q.メイクアップにはどれぐらい時間をかけていますか?
A.10分〜15分です。(意外と短い)



「鬼のお面に変わる瞬間を見逃したので、もう一度見せていただけませんか?」との声に、観覧者も拍手でアンコールを送り、出演者の方も快く引き受けてくれた。
「何度見ても、お面が変わる瞬間は分からなかった、マジックだね。」と話す観覧者たちの談笑が聞こえた。



公演後の記念撮影では、舞台で使用された衣装や刀、お面を身にまとい、出演者たちと自由に写真を撮ったり、舞台裏を間近で見たりと、観覧者たちは心ゆくまで楽しんだ様子だった。

今後の公演も外国人観光客対象にはなるが、日本人も同伴者としてであれば、会場に入ることができる。海外からのお友達を誘って、普段とは違う神楽鑑賞を楽しんでもらいたい。

近隣には日本庭園が楽しめる名勝「縮景園」や広島県立美術館があり、庭園や展示を楽しんだ後で夕方から伝統芸能を楽しむというのもおすすめのコースだ。

詳細は以下の通り。


開催日
9月23日 紅葉狩り
10月7日 八岐大蛇
10月14日 土蜘蛛

時間:
17:30~ 開場&当日券販売開始(入場料:500 円)
18:00~ 開演
18:45~ 演目終了
18:45~ 神楽団への質問コーナー,写真撮影


インフォメーション

  • 広島県立美術館 地下講堂
  • 住所
  • 〒730-0014 広島市中区上幟町2-22
  • 電話番号
  • 082-222-2216(問い合わせ先は株式会社RCC文化センターです)
  • URL
  • http://www.hpam.jp/upload/hall/62/1.pdf
  • 備考
  • 鑑賞料:500円 ※この公演は外国人の方を対象とするものです。  日本人のみの入場は出来ません。(同伴者入場可)
  • 著者
  • GetHiroshima/寺尾 綾佳