広島市から車で約1時間と少し。広島呉道路(クレアライン)を気持ち良くドライブし、安芸灘大橋を渡って瀬戸内海の島をいくつか超えたところに、まるで江戸時代にタイムトラベルしたかのような街並みが現れる。映画のセットではなく、本当に江戸時代から守られてきた町、大崎下島の御手洗地区だ。

瀬戸内海の島々には、かつて栄華を極めた港町が数多くあった。波の穏やかな瀬戸内海には、国内外の貿易船が行き交い、お宝を積んだ船は良い波を待つために島の港町に停泊し、船乗りたちは長旅の疲れを癒した。それは、陸上交通が発達する前、海が貿易の中心地だった頃の話。その後多くの島で、かつて賑わった町は姿を消した。が、御手洗地区は、当時の町が重要文化財として大切に守られ、今でも当時の面影を色濃く残す街並みを散策することができる。

御手洗地区の玄関口にある観光案内所「潮待ち館」で散策マップをもらったら、江戸時代の街並みへ。木造の町屋や豪商の屋敷、贅を尽くした作りのお茶屋、モダンな映画館。菅公が立ち寄ったと言われる神社などをめぐり、白い高灯篭が見えるあたりまで歩いたら、足も少し疲れて甘いものが欲しくなる。そんなところにちょうど、感じの良いカフェがあなたを迎えてくれる。ここはかつて船宿だった木造の建物を改装してオープンした「船宿カフェ 若長」。大きな青い垂れ幕が目印だ。



この店に入ったら、必ず2階の座敷に上がって欲しい。2階の窓からの瀬戸内海の景色は、絶景の一言だ。海からの風も心地よく、散策の疲れがじんわりと癒されてゆく。一押しの看板メニュー「大長檸檬ぜんざい」をいただきながら、のんびりと海を眺めるのが最高の贅沢だ。



「大長檸檬ぜんざい」
無農薬栽培している大崎下島特産の檸檬をアクセントにあしらったぜんざい。熱々のお餅と一緒に檸檬の皮を削ってのせている。檸檬の香りがさわやか。

1階はギャラリーになっていて、店主オススメの呉の手作り作家や画家の作品が並ぶ。お土産コーナーもあり、飲食をしなくても気軽に立ち寄れるようになっている。


インフォメーション

  • 船宿カフェ 若長
  • 住所
  • 呉市豊町御手洗住吉町325
  • 営業時間
  • 土日祝日 11:00~17:00
  • 定休日
  • 月曜日〜金曜日
  • 著者
  • ひびひろしま