安芸太田町の山あいの渓谷に、300以上もの階段状の水田(棚田)が広がる場所がある。失われつつある美しい日本の田舎の風景を垣間見ようと多くの写真愛好家や観光客が訪れる「井仁の棚田」だ。



井仁の棚田は、日本の棚田百選に選ばれ、米国のCNNで日本の最も美しい場所としても紹介されてからというもの、インターネットを通じて人気が急上昇している。現地の観光局によると、500年前から井仁地区に見られた石垣からは、平地のない山間部で農業をするための伝統的な知恵を伺い見ることができる。標高の高い山からの湧き水を利用して栽培された「井仁の棚田米」は、格別の美味しさと引っ張りだこの逸品だ。



井仁の棚田は、一年中いつ訪れても季節ごとの美しさを楽しむことができる。最も美しいと言われるのは5月下旬から6月末の、水田に水が張られ田植えが終わった時期だ。水面の反射と整然と植えられた苗、石垣によって作られるウロコのような模様…その全てが素晴らしい景色を作り上げる。



夏を越して稲が成長すると、濃厚な緑から稲刈り時期が近付き黄色に変化する様もまた素晴らしい。稲刈りが終わり、冬になり、厚く積もった雪に覆われた様は、まったくの別世界のようだ。



渓谷を登ると観光客用のトイレと写真展示のある小さな施設がある。渓谷に沿って、ところどころに野生のイノシシの罠が点在するのを見ることもできる。しかし、市街地からたった1時間ほどの距離であっても、クマの出没注意を知らせる看板が、早朝深夜の外出が危険であることを教えてくれる。



中国自動車道・戸河内ICから約4km、広島市からたったの1時間。しかし井仁の棚田は標高の高い山間部なので、狭く急なくねくね道を走る心の準備を。棚田にたどり着く手前に、車一台分の幅しかない狭いトンネルがあり、それを抜けると目の前に棚田が広がる。なかなかのクール体験!


インフォメーション

  • 井仁の棚田
  • 住所
  • 〒731-3702 広島県山県郡安芸太田町中筒賀井仁